記事 |
神田駿河台3丁目にある大手損保会社の南側道路脇に「駿河台匂櫻」の並木がある。江戸時代、駿河台の武家屋敷に植えられていたが幕末と共に姿を消した。15年ほど前神保町の古本屋でその存在を知った地元の人々が区を動かして17本の、地名にゆかりのあるこの樹を植えたものと云う。オオシマザクラ系の栽培品種で、普通の櫻の花は香りがないが、駿河台匂は香りが強い。花は純白で、5〜8枚の正常な花弁に加えて雄蘂が変化した数枚の旗弁がある。友人の話しによると同じ樹が小金井公園にもあり季節になるとその香りを堪能するという。又、この道は「道灌道」とも云われ、一角に江戸城を築いた太田道灌が、娘の病気快癒を願って建てたという太田姫稲荷神社がある。
|