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雲峰寺は秩父・多摩国立公園の中の大菩薩嶺の麓にある。天平17年(745年)行基菩薩開創と伝えられる古刹で、長い戦乱の世を経て、武田家の家宝などを伝えている。バスの終点から大菩薩登山道を暫らく行くと、左手に急な石の階段があり、登り切った所が裂石山雲峰寺で、庫裏の手前にエドヒガンの大樹がある。花色は淡紅色で丁度満開。老木だけに花の付きはもう一寸だが、幹の太さ、枝の拡がりは年輪を感じさせる。数年前樹医さんに頼んで手術をしたとの事。目下収蔵庫の工事中で、車や資材などが置かれていたり、逆光とあって中々カメラに収めにくい。カメラマン達はむしろ、藁葺き白壁の庫裏と梅、櫻の同時咲きの取り合せにレンズを向けていた。境外墓地の一段高いところに、小振りながら枝張りも花付きも良い枝垂櫻が一本あった。ピンクの糸を流したような花越しに見る、茅葺屋根の本堂の姿が何とも絵になる風景である。眼を巡らせば春霞の彼方に甲府盆地の拡がりが望まれ、まことに良い気分である。勿論、般若湯付き。 |